ヨセフは神様や兄弟たちに対して苦い気持ちを持つ権利があったかもしれません。彼の最も大きな過ちは、話しすぎたことでした。その過ちのために、彼は穴に投げ込まれ、数時間後にはエジプトの奴隷として売られました。
その後、ヨセフは外国へ行き、その国の言葉をよく知らず、見知らぬ人々に仕えなければなりませんでした。
そのような状態で、ヨセフが苦々しい気持ちを持つことは簡単だったでしょう。
神様に怒りをぶつけることも簡単だったはずです。「これは不公平です。私はこの状況に値しません。どうして、あなたはこの状況を許されたのですか。」
けれども、ヨセフはそうしませんでした。むしろ、新しい主人に忠実に仕え、神様にも忠実に仕え続けました。そのため、神様はヨセフを祝福され、ヨセフの主人も祝福されました。
ところが、突然、問題が起こりました。主人の妻はヨセフに恋をし、「一緒に寝ましょう」と誘ってきました。
ヨセフが誘惑に負けることは、簡単だったでしょう。このように考えるのは、容易だったかもしれません。
「私は家から遠く離れています。ここでは誰も私の神様を知らないし、父も兄弟たちも私の行動を知らない。少しぐらい楽しんでもいいじゃないか。」
しかし、ヨセフは拒否しました。むしろ、彼はこう言いました。
「どうして、そのような大きな悪事をして、私は神に罪を犯すことができましょうか。」
毎日、彼女がヨセフを誘惑し続けても、ヨセフはその誘惑に屈しませんでした。
けれども、ある日、他の人がいない時に、彼女はヨセフを捕まえました。その時、彼女は本当にしつこく誘いました。
「一緒に寝ましょう。誰もいませんし、誰も知りません。全てを整えています。」
再び、ヨセフが誘惑に負けることは簡単だったでしょう。
「もう、これくらいはいいだろう? 今回だけ彼女と寝る。美しい人だし、誰も知らないし。私はずっと大変な状況だったから、楽しい時間を過ごすに値するんじゃないか。」
しかし、ヨセフは逃げました。
残念なことに、逃げる時、彼女はヨセフの上着をつかんでいました。
再び拒否されて、彼女は激しく怒りました。それで彼女は皆に「ヨセフが私をレイプしようとした」と嘘をつきました。
そのため、ヨセフは悪いことをしていないにもかかわらず、再びトラブルに巻き込まれ、監獄に入れられました。
あなたがヨセフだったら、どのように感じたでしょうか。私なら、本当に苦い気持ちを抱いたと思います。私は神様の道を行き、正しいことをしようとしたのに、このような大変なことが起こるなんて。
でも、ヨセフはそのような苦い考えを心に留めることを許しませんでした。むしろ、ヨセフは神様に忠実に仕え続けました。だからこそ、ヨセフが監獄にいる間も、神様は彼を祝福されました。
この箇所で最も大切な言葉は、「主はヨセフと共におられました。」ということです。
神様はヨセフの人生におけるトラブルを防がれませんでした。たとえヨセフが神様の道を歩んだとしても、すべてがスムーズに進むとは約束されなかったのです。
とはいえ、何が起こっても、神様はヨセフと共におられました。ヨセフはそれを理解していたからこそ、神様に忠実に仕え続けたのです。
あなたはどうでしょうか。今のあなたの状況では、苦い気持ちを抱いているでしょうか。
あなたのミスが原因でトラブルが起きているかもしれません。
または、神様の道を歩んでいるにもかかわらず、トラブルが降りかかっているかもしれません。
どうか忠実であり続けてください。苦さがあなたを支配することを許さないでください。もしも忠実であり続けるならば、どんなにつらい状況にあっても、神様は必ずあなたを救い出してくださるでしょう。
神様は、あなたの人生が完全であることや、悪いことが起こらないことを約束されたわけではありません。
しかし、神様が約束してくださったのは、どんなにつらい状況にあっても、神様があなたと共にいてくださるということなのです。
