この箇所では、神様がイスラエルを見守っておられることがよくわかります。また、神様がどのようにアレクサンドロス3世(アレクサンドロス大王)を通して、シリアとツロとシドンとペリシテを裁いてくださったかわかります。
けれども、ゼカリヤが書いたのは、歴史について書いたのではありません。むしろ、預言が書かれました。
この預言は、具体的にアレクサンドロスの軍事行動の道を説明しています。
彼はシリアのハマテとダマスコから始めました。そして、ツロとシドンを征服しました。アッシリヤ人とバビロン人は以前ツロを攻撃しましたが、征服できませんでした。しかし、7か月で、アレクサンドロスはツロを征服しました。
そのあとで、アレクサンドロスはペリシテを征服しました。つまり、アシュケロン市とガザ市とエクロン市とアシュドデ市を征服しました。彼はその君主制を終わらせ、その民を追放し、彼らの代わりに他の民族をペリシテに連れて行きました。
けれども、第8節で神様はこう言われます。
わたしは、わたしの家のために、行き来する者を見張る衛所に立つ。それでもう、しいたげる者はそこを通らない。今わたしがこの目で見ているからだ。(ゼカリヤ書9:8)
神様はその約束を守られました。アレクサンドロスはいろいろな所を征服しましたが、エルサレムとその民を助命されました。
聖書の中には書いていませんが、ユダヤ人の歴史家フラウィウス・ヨセフスはこの話を記録しています。
アレクサンドロスがエルサレムに近づいたとき、神様は夢で大祭司にこう言われました。「恐れるな。エルサレムの門を開けて、アレクサンドロスを迎えに行きなさい。」
大祭司は、紫と金色の服を着て、アレクサンドロスを迎えに行きました。他の祭司たちは白い服を着ました。アレクサンドロスが彼らを見たとき、彼は大祭司に近づいて、大祭司のかぶり物に付けられた純金の札に口づけしました。
そして、アレクサンドロスは見た夢について話しました。その夢で、祭司の服を着た人を見ました。その人はアレクサンドロスに「アジアを超えて、ペルシャを征服しなさい」と言われました。
だから、アレクサンドロスはユダヤ人たちが自分の律法を守ることを許したし、ユダヤ人は7年間ごとに税金を払わなくてもよかったのです。
私たちは何を学ぶことができるでしょうか。神様はすべてのことを見て、コントロールしておられることです。もし、神様に背くと、あなたは裁かれます。しかし、神様の前にへりくだると、神様はあなたを守ってくださいます。
神様がユダヤ人を守られたように、神様は私たちを守ってくださいます。
ダビデはこう書きました。
主の使いは主を恐れる者の回りに陣を張り、彼らを助け出される。
主のすばらしさを味わい、これを見つめよ。
幸いなことよ。彼に身を避ける者は。(詩編34:7-8)
