以前の記事で、私は夫婦が自分の心を探らなくてはならないと言いました。
つまり、私たちが自分の伴侶に対して頑なな心を持っているかどうかを自分自身に問いかける必要があるということです。また、神様に対しても頑なな心を持っているかどうかを問いかけなければなりません。
健全な結婚においても、不健全な結婚においても、それらはとても大事な質問です。なぜなら、もし神様に対して、また伴侶に対して頑なな心を持っているなら、結婚は長く続かないからです。
では、もし私たちの伴侶が私たちに対して頑なな心を持っているなら、どうすればよいのでしょうか。
それは非常に難しい問題です。
聖書では、神様は二つの件についてしか教えていません。
一つ目は、相手が姦淫を犯した場合です。とくに、その罪を悔い改めようとしないときです。
イエス様ははっきりと語られています。その場合、神様は離婚を許されます。あなたが相手と離婚して別の人と結婚することは、姦淫とはみなされません。
多分その理由は、神様の目では、その結婚が修復できないくらい、相手が頑なな心を持っていることです。その夫婦の関係はすでに崩れてしまっています。なぜなら、相手が他の人と一体となったからです。
特に、相手が再婚した場合、最初の結婚は完全に壊れてしまい、あなたはその人に縛られる必要はありません。
しかし、相手が一度だけ不倫を犯したものの、悔い改めた場合はどうでしょうか。それはさらに複雑な問題です。
もちろん、壊れた信頼関係を修復するのは非常に困難です。それが不可能だとは言いませんが、とても難しいです。とはいえ、相手が悔い改めた場合、あなたが仲直りをもたらすために働くことは、神様の御心であると考えられます。
それは非常に難しいことですが、神様の恵みと、周囲のクリスチャンのサポートが必要になると思います。信頼関係を修復するには多くの時間がかかるでしょう。それでも、神様はあなたの結婚を癒すことができます。
もし、あなたと伴侶が神様に対して柔らかい心を持つならば、神様はあなたの心を癒し、あなたの結婚をも癒してくださるでしょう。
第一コリント7章で、パウロは別の件について語っています。それは、あなたのノンクリスチャンの伴侶があなたを捨てる場合です。その場合、パウロはこう述べました。
しかし、信者でないほうの者が離れていくなら、離れていかせなさい。そのような場合には、信者である夫あるいは妻は、縛られることはありません。(第一コリント7:15)
イエス様と使徒たちは、その二つの状況についてしか語っていません。
しかし現代では、多くの人々がDVについて疑問を抱いています。その場合、神様は離婚を許されるのでしょうか。イエス様と使徒たちはその問題については何も語っていません。
その理由は私には分かりません。その時代にも同様の問題は存在していました。ユダヤ人の妻たちは夫と離婚することはできませんでしたが、DVの場合は裁判官に訴え出ることで、裁判官が夫に妻との離婚を強制させることができました。
とはいえ、イエス様と使徒たちがDVに関して語らなかったため、多くの牧師たちはDVが離婚の理由にはならないと考えています。
私の考えでは、もしあなたの伴侶が危険な人であり、あなたが虐待を受けているならば、さらに相手がどうしてもカウンセリングを受けない場合は、あなたは相手と一緒に住み続ける必要はありません。まずはあなた自身と子供を守るべきです。
個人的な意見ですが、イエス様がパリサイ人たちに対して語った内容はDVのケースに適用できると考えています。
私が喜びとするのは真実の愛(あるいは、憐れみ)。いけにえではない」とはどういう意味かを知っていたら、あなたがたは、咎のない者たちを不義に定めはしなかったでしょう。(マタイ12:7)
神様が結婚の祭壇の上に、虐待された妻たちを犠牲として捧げることを要求することはないと思います。
では、DVの場合、神様は離婚を許されるのでしょうか。それは正しい質問ではないと思います。
正しい質問とは何でしょうか。
イエス様は、モーセの時代に神様が人々の頑なな心のために離婚を許されたと語られました。
少し質問させてください。
クリスチャンは頑なな心を持ち続けてもよいのでしょうか。
それは許されません。
だから、これは私の個人的な意見です。結婚がもう続けられないほど、相手が頑なな心を持っているなら、神様は離婚を許されると思います。
では、あなたが離婚を考えているなら、どうすれば良いのでしょうか。
どんな状況であっても(姦淫、あなたが捨てられた場合、DVなど)、決断する前に自分の心を探りましょう。
「私には神様に対して、また伴侶に対して頑なな心があるのだろうか」と自問しましょう。
それこそが最も重要な質問だと思います。
もしその質問に「はい」と答えるのであれば、離婚の決断を急がず、慎重に考えるべきです。自分の頑なな心が理由で離婚を選んではいけません。
とはいえ、あなたが自分の心を神様と伴侶に対して開いているのに、伴侶が頑なな心を持ち続け、離婚を求めたり、暴力であなたを脅したりする場合、離婚を選択しても良いと思います。
そのような場合、神様は離婚を命じられませんが、その状況をよく理解してくださり、離婚を許されると思います。
