この箇所では、私たちはパウロとバルナバが別れる場面を目にします。
その理由は、マルコという若い男性です。マルコはバルナバのいとこであり、パウロとバルナバが最初の宣教旅行に出発する際、彼も同行しました。けれども、なぜか途中で帰ってしまいました。
私たちはその理由を知りません。もしかしたら、彼はホームシックだったのかもしれません。あるいは、福音の敵と対峙したときに恐れを感じたのかもしれません。
いずれにせよ、どうやらパウロはマルコの決断を受け入れられなかったようです。
そのため、パウロとバルナバが再び宣教旅行に行こうとしたとき、バルナバがマルコを同行させようと提案すると、パウロは強く反対しました。
バルナバはそのことで怒り、マルコとともにキプロスへ渡り、宣教の働きを続けました。一方、パウロはシラスという人物とともに別の地へ赴きました。
私はパウロの気持ちがよく分かります。信頼できない人と働くのは、とても難しいことです。とはいえ、この場面では、パウロは自分が説いていた教えを忘れてしまいました。それは「恵み」です。
その後、パウロはそのことを理解するようになりました。マルコはもう一度チャンスを与えられ、バルナバとともに忠実に仕えました。その後、彼はペテロとともに忠実に仕えました。
そして最終的には、彼はパウロとともに忠実に仕えました。パウロはマルコについて、テモテにこう言いました。
マルコを伴って、一緒に来てください。彼は私の務めのために役に立つからです。(第二テモテ4:11)
実は、パウロとマルコは互いに恵みを与え合わなければなりませんでした。
パウロはマルコの過去の失敗を許さなければなりませんでした。けれども、マルコもまた、パウロの以前の態度を許さなければなりませんでした。互いに許し合ったことで、二人は祝福されました。
あなたはどうでしょうか。あなたをがっかりさせた人がいるでしょうか。あなたを傷つけた人がいるでしょうか。
神様は何度も私たちにチャンスを与えてくださるので、私たちも周りの人々にそのようなチャンスを与えるべきです。
もちろん、すぐに相手を完全に信頼しなければならないわけではありません。それでも、信頼を得る機会を与えるべきです。
そして、彼らが私たちの信頼に値することを示せば示すほど、もう一度彼らを信頼しましょう。
天のお父様は、もう一度チャンスを与える方です。神様の子どもとして、私たちもそうすべきです。
