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ヨハネの手紙第二

真理と愛のうちに歩む

ヨハネの手紙第二

この短い手紙では、ヨハネはある教会の人々に宛てて書いています。ヨハネはその教会を「選ばれた婦人」と呼びます。おそらくヨハネは、教会がキリストの花嫁と呼ばれることに触れているのでしょう。

いずれにせよ、この手紙の二つのテーマを見つけるのは難しくありません。ヨハネはこう言いました。

長老(つまり,ヨハネ)から、選ばれた婦人とその子どもたちへ。

私はあなたがたを本当に愛しています。私だけでなく、真理を知っている人々はみな、愛しています。真理は私たちのうちにとどまり、いつまでも私たちとともにあるからです。

父なる神と、その御父の子イエス・キリストから、恵みとあわれみと平安が、真理と愛のうちに、私たちとともにありますように。(ヨハネの手紙第二1-3)

その短い箇所では、ヨハネは「真理」という言葉を4回使用しています。(「本当に愛している」という訳は、別訳で「真理にあって、あなたを愛している」という意味です。)

また、この言葉は4節にも見られます。

御父から私たちが受けた命令のとおりに、真理のうちを歩んでいる人たちが、あなたの子どもたちの中にいるのを知って、私は大いに喜んでいます。(4節)

クリスチャンたちが真理のうちに歩むことによって、ヨハネは喜びました。そして、もちろん天の父はさらに喜ばれるでしょう。

では、真理のうちに歩むとは、どういう意味なのでしょうか。

その一つの意味は、私たちが神様が語られたことを信じることです。特に、イエス様に関する天の父の言葉を信じることです。

つまり、イエス様がメシアであるということ、そして、天の父がイエス様を私たちを罪から救うために送られたということを信じることです。

私たちは、イエス様が人間としてこの世に来られ、十字架で私たちの罪の代価を支払い、三日目に復活されたことを信じるべきです。

その真理を否定する人は、天の父を嘘つきと呼ぶことになります。(第一ヨハネ5:10)

しかし、ヨハネの時代には多くの人々がその真理を否定しました。そのため、ヨハネは彼らを「人を惑わす者」や「反キリスト」と呼びました。(7節)

ヨハネは私たちに警告しています。

気をつけて、私たちが労して得たものを失わないように、むしろ豊かな報いを受けられるようにしなさい。

だれでも、「先を行って」キリストの教えにとどまらない者は、神を持っていません。

その教えにとどまる者こそ、御父も御子も持っています。(8-9節)

だから、真理のうちに歩むこととは、キリストが使徒たちに伝えられた教えにとどまることを意味します。もしその教えを超え、別の教えを受け入れてしまうなら、実際には神様を持っていないのです。

この世では、それを常に覚えていなければなりません。なぜなら、多くの人々が神様に代わって教えると主張していますが、イエス様や使徒たちが教えたことを超えてしまうからです。

その結果、彼らは真理から離れてしまいます。そのため、ヨハネは私たちに警告します。「そうしてはならない。あなたがキリストから受けた真理にとどまりなさい。」

さらに、真理のうちに歩むことにはもう一つの意味があります。それは、キリストと使徒たちの教えに反対する人々の働きに参加しないことです。ヨハネはこう言います。

あなたがたのところに来る人で、この教えを携えていない者は、家に受け入れてはいけません。あいさつのことばをかけてもいけません。

そういう人にあいさつすれば、その悪い行いをともにすることになります。(10-11節)

その言葉を誤解しないでください。私たちが決して自分の家でノン・クリスチャンたちをもてなすべきではないという意味ではありません。

ヨハネの時代、多くの教師たちが各地を巡り、家の教会で教えていました。けれども、もし偽教師を受け入れると、私たちは彼らの偽りの教えを推進することになります。

残念なことではありますが、多くの偽教師たちが教会に入り込み、偽りの教えを広めています。私たちは彼らを止めなくてはなりません。

そのため、どのゲストスピーカーが教会で教えるかに関して、牧師たちは注意を払う必要があります。そうしなければ、神様はその牧師に責任を問われます。

この手紙のもう一つのテーマは愛です。ヨハネはこう言いました。

そこで婦人よ、今あなたにお願いします。それは、新しい命令としてあなたに書くのではなく、私たちが初めから持っていた命令です。私たちは互いに愛し合いましょう。

私たちが御父の命令にしたがって歩むこと、それが愛です。あなたがたが初めから聞いているように、愛のうちを歩むこと、それが命令です。(5-6節)

残念なことですが、多くの教会は真理をちゃんと持っていますが、人を愛しません。むしろ、噂や陰口や喧嘩などがその教会で蔓延してしまいます。

真理を知ることだけでは十分ではありません。私たちはその真理によって生きるべきです。特に、私たちは人を愛すべきです。

あなたはどうですか。真理と愛のうちに歩んでいるでしょうか。

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