ヨシャパテ王は概ね良い王でした。彼は神様を愛し、正しいことを行いたいと願っていました。
とはいえ、彼には一つ大きな欠点がありました。それは、交際相手の選び方において不堅実であったことです。
そのため、ヨシャパテは何度も困難な状況に陥りました。
まず、ヨシャパテの息子ヨラムとアハブの娘アタルヤとの結婚によって、アハブと縁を結びました。
この後私たちが見るように、その関係によってヨシャパテの家系はほぼ滅びることになったのです。
さて、この箇所では、アハブがアラムの王と戦いました。そこでアハブはヨシャパテに協力を求めました。
私といっしょにラモテ・ギルアデに戦いに行ってくれませんか。(列王記第一22:4)
ヨシャパテはこう答えました。
私とあなたとは同じようなもの、私の民とあなたの民、私の馬とあなたの馬も同じようなものです。(列王記第一22:4)
そして、400人の預言者たちはその戦争を始めるよう進め、勝利を約束しました。
けれども、ヨシャパテは何か違和感を覚え、これらの預言者が神様からの者ではないと気づいたのです。そこで彼はアハブに尋ねました。
「神様からの本当の預言者がほかにいないのでしょうか。」
アハブは答えました。
「まあ、預言者がもう一人いるけれど、私は彼のことが好きではありません。彼はいつも私について悪いことばかり言うからです。」(列王記22:7-8)
おそらく、アハブの答えはヨシャパテの心を騒がせたのでしょう。それは、アハブが本当の預言者をまったく尊敬せず、さらにその預言者がいつもアハブについて否定的なことを言ったからです。
その後、預言者ミカヤが呼ばれ、その状況はさらに悪化していきました。
ミカヤは皮肉なトーンでこう言いました。
「もちろん、行きなさい。アラム王と戦えば、きっと神様はあなたに勝利を与えるでしょう。」
アハブはミカヤの皮肉なトーンを聞いて、こう言いました。
いったい、私が何度あなたに誓わせたら、あなたは主の名によって真実だけを私に告げるようになるのか。(列王記第一22:16)
そこで、ミカヤはアハブに警告しました。「もしあなたが行けば、きっとあなたは死に、神様の裁きが下るでしょう。」
その言葉を聞くと、アハブはミカヤを牢に入れました。
そのすべてを目の当たりにしたヨシャパテはどうしたのでしょうか。
彼は、「神様がそう言われたのだから、やはり私は行かない」と言ったでしょうか。
いいえ、それを聞いてもなお、行ってしまいました。
さらに意外だったのは、アハブがヨシャパテに言った言葉です。
私は変装して戦いに行こう。でも、あなたは、自分の王服を着てください。(列王記22:20)
そしてヨシャパテは同意しました。
私にはヨシャパテの考え方が理解しがたいところがあります。
しかし、神様の恵みと憐れみにより、ヨシャパテはその戦いを生き延びました。
一方、変装していたにもかかわらず、アハブは殺されました。
ヨシャパテが帰国すると、預言者エフーが彼の前に現れました。そして、エフーはこう言いました。
悪者を助けるべきでしょうか。
あなたは主を憎む者たちを愛してよいのでしょうか。
これによって、あなたの上に、主の前から怒りが下ります。(歴代誌第二19:2)
それでも、ヨシャパテはアハブの息子アハズヤと同盟を結び、彼らは一緒に船団を造りました。
アハズヤがアハブと同じように悪人であったため、他の預言者がヨシャパテのもとを訪れてこう言いました。
あなたがアハズヤと同盟を結んだので、主はあなたの造ったものを打ちこわされました。(歴代誌第二20:37)
主がその船団を打ち壊されたため、ヨシャパテはもはやアハズヤと協力することをやめました。
それでも、すぐにヨシャパテは同じような過ちを繰り返しました。
彼はアハブの別の息子ヨラムと手を組み、モアブの王と戦いました。それもまた、すぐに困難な状況に陥りました。(列王記第二3章)
私たちは何を学ぶことができるでしょうか。
誰と付き合うかについて気を付ける必要があります。
それはすべてのノンクリスチャンと離れることを意味するのではありません。しかし、もし彼らが私たちを悪い方向へ導くなら、彼らとの交わりを避けた方が良いでしょう。
ソロモンは次のように言いました。
知恵のある者とともに歩む者は知恵を得る。
愚かな者の友となる者は害を受ける。(箴言13:20)
聖書において、「愚かな者」とは神様に背を向ける人、また神様の道に進まない者のことです。
もし私たちが、そのような人と結びつくならば、私たちは害を受けるでしょう。
最も重要な問いは、「誰が誰に影響を与えているのか」ということです。
あなたは彼らに影響を与え、彼らを神様に近づけているでしょうか。
それとも、彼らがあなたに影響を及ぼし、あなたを神様から遠ざけてしまっているのでしょうか。
あなたは、誰と交わりを持っているのでしょうか。
