預言書の中でよく扱われるテーマの一つは、信頼です。私たちは誰に信頼を置いているでしょうか。私たちの人生の基盤は何でしょうか。
イスラエルは自分自身を守るために、神様ではなく、自分たちの知恵と努力に信頼しました。そして、神様の預言者たちを拒絶し、その真理をわけのわからない言葉として見なしました。
そのため、イザヤは彼らを厳しく批判します。ユダ人たちは、自分たちをアッシリヤから守るために、エジプトと同盟を結びました。けれども、イザヤはその同盟を「死との契約」と比べています。
イザヤは次のように言いました。
あなたがたは、こう言ったからだ。「私たちは死と契約を結び、よみと同盟を結んでいる。
たとい、にわか水があふれ、越えて来ても、それは私たちには届かない。私たちは、まやかしを避け所とし、偽りに身を隠してきたのだから。」(イザヤ書28:15)
イザヤは、皮肉をよく使います。彼はこう言いました。
「あなたがこの同盟を結んだとしても、実際には、あなたは死と契約を結んだのです。
あなたは倒れ、相手の国も倒れるでしょう。だから、自分自身に嘘をついてはいけません。この同盟は、あなたを守ることなどできないのです。」
そして、イザヤは彼らに警告しました。
わたしは公正を、測りなわとし、正義を、おもりとする。
雹は、まやかしの避け所を一掃し、水は隠れ家を押し流す。
あなたがたの死との契約は解消され、よみとの同盟は成り立たない。
にわか水があふれ、越えて来ると、あなたがたはそれに踏みにじられる。それは押し寄せるたびに、あなたがたを捕らえる。それは朝ごとに押し寄せる。昼も夜も。
この啓示を悟らせることは全く恐ろしい。」(17-19)
けれども、こうした警告の中で、イザヤは次のようにも言いました。
だから、神である主は、こう仰せられる。
「見よ。わたしはシオンに一つの石を礎として据える。これは、試みを経た石、堅く据えられた礎の、尊いかしら石。これを信じる者は、あわてることがない。」(16)
新約聖書の著者たちは、この箇所を使ってイエス様について語ります。つまり、イエス様は私たちの堅く据えられた礎です。
もし私たちがイエス様に信頼するなら、私たちは堅く立つことができ、決して慌てることはありません。
しかし、もし私たちが自分の嘘を信じ、自分の知恵と努力に頼り、神様の言葉をからかうなら、裁きが来て、私たちは滅ぼされるのです。
だから、イザヤは次のように言いました。
だから今、あなたがたはあざけり続けるな。あなたがたを縛るかせが、きつくされるといけないから。
私は万軍の神、主から、全世界に下る決定的な全滅について聞いているのだ。(22)
あなたはどうでしょうか。あなたの礎は何でしょうか。あなたの知恵でしょうか。あなたの努力でしょうか。それとも、イエス様でしょうか。
他の礎では不安定です。もしあなたがその礎に人生を築いたなら、その人生はきっと倒れるでしょう。
しかし、キリストにあって、私たちは堅く据えられた礎を持っています。そして、イエス様に信頼する者は、決して失望させられることがありません。