第1章において、パウロは、かなり不穏なことを語ります。彼はテサロニケの人々にこう言いました。
神にとって正しいこととは、あなたがたを苦しめる者には、報いとして苦しみを与え。。。
主は、神を知らない人々や、私たちの主イエスの福音に従わない人々に罰を与えられます。
そのような者たちは、永遠の滅びという刑罰を受け、主の御前から、そして、その御力の栄光から退けられることになります。(テサロニケ人への手紙第二1:6,8-9)
地獄とは何かを知りたいなら、第9節がその核心を要約しています。それは――人々が永遠に、主の御前から退けられることです。
「永遠の滅び」と聞くと、「それは意識のない状態なのでは」と考える人もいるでしょう。けれども、聖書は明確に語ります。滅びた人にも意識はあります。
そして、神様が命と喜びと愛の源であるならば、その神様から切り離された状態こそが、まさに地獄なのです。
では、なぜ人々は神様から退けられるのでしょうか。
それについて、今日の箇所が答えを示しています。
第2章では、パウロはテサロニケの人々が抱いていた誤解を正します。パウロの以前の手紙を読んで、一部の人々は「すでにイエス様が帰って来られた」と思い、「自分たちはその再臨を見逃してしまったのでは」と不安になっていました。
しかし、パウロは彼らを励まします。「あなたがたはイエス様を見逃してはいません。イエス様が来られるとき、すべての人が必ずその姿を見ます。イエス様が来られるとき、あなたは必ず知るのです。」
そして、パウロは将来に何が起こるのかを説明します。
イエス様が来られる前に、反キリストが現れます。彼は神様に逆らって自らを高く上げ、ついには「自分こそ神だ」と宣言するのです。
実際、パウロの時代から――もっと前から――私たちはこの世界に働く不法の力を見てきました。その力の背後にいるのは、私たちを滅ぼしたいと願う偽りの父です。しかし今のところ、聖霊様がサタンを引き止めておられます。
けれども、やがてそのときが来て、聖霊様が退かれると、サタンはこの世を自由に支配するようになります。
反キリストが現れると、偽りのしるしや不思議なわざを行い、 多くの人々を欺きます。人々は彼を本当のキリストだと信じてしまうのです。
その結果、彼らは滅びに至ります。(3〜10節)
では、なぜ彼らは滅びなくてはならないのでしょうか。
彼らが滅びるのは、自分を救う真理を愛をもって受け入れなかったからです。
それで神は、惑わす力を送られ、彼らは偽りを信じるようになります。(テサロニケ人への手紙第二2:10-11)
これこそが、人が地獄で滅びる主な理由です。神様は彼らに福音の真理を伝えてくださいました。たとえ福音を直接聞いたことがなくても、彼らには創造物のあかしもあり、自分の良心のあかしもあるのです。(ローマ書1章)
それでも彼らは、救いへと導くその真理を愛することを拒みました。むしろ、自分の罪を喜んだのです。
多くの人々は、福音を信じられないわけではありません。むしろ、福音の真理を信じたくないのです。なぜなら、それを受け入れるならば、悔い改めなくてはならないからです。自分の罪を捨てなくてはならないのです。しかし、彼らはそれを望まないのです。
それゆえに神様は彼らに言われます。「あなたは真理を受け入れたくないのですか。では、この惑わす力の偽りを飲み込みなさい。」
彼らはそのとおりにし、永遠に自分の罪を抱き締め、神様を呪い、決して悔い改めることはありません。だからこそ、彼らは地獄で滅びるのです。
では、あなたはどうでしょうか。あなたは真理を持っています。では、どう応答しますか。その真理を受け入れて、救われるでしょうか。それとも、自分の罪にしがみつき、滅びへと進むのでしょうか。
主のみことばを、しっかり心に刻みましょう。
わたしは生きている。。。わたしは決して悪しき者の死を喜ばない。悪しき者がその道から立ち返り、生きることを喜ぶ。
立ち返れ。悪の道から立ち返れ。イスラエルの家よ、なぜ、あなたがたは死のうとするのか。(エゼキエル書33:11)
あなたには、いのちを選ぶことができます。では、なぜ死を選ぼうとするのですか。あなたはどう応答するでしょうか。