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士師記

短気な人々

アメリカでは、ポリティカル・コレクトネス(政治的な適切さ)という表現があります。それは、ちょっと説明しにくい表現です。簡単に言うと、ポリティカル・コレクトネスは自分の言葉で他の人を怒らせないということです。

例えば、アメリカで黒人について話す時、ある言葉は本当に悪い言葉です。黒人に対してその言葉を使ったら、その人は本当に怒ります。(その言葉を私は言いません。その言葉が大嫌いだからです。本当に知りたいなら、Googleで調べてください。)

けれども、ポリティカル・コレクトネスには他の意味もあります。例えば、「Policeman」と言わずに「Police officer」と言います。なぜならば、警官はいつも男の人ではないからです。「Policeman」と言ったら、時々、女性は怒ります。

もし政治家が言葉を気をつけないと、人々を怒らせます。だから、「政治的な適切さ」と言います。

とはいえ、すべてのアメリカ人にとって、ポリティカル・コレクトネスは本当に大事です。

ある意味で、私はポリティカル・コレクトネスが分かります。ある程度まで、私は賛成します。けれども、ある種の人々はそれに対して怒りたいと思います。

もちろん、私たちは他の人々の感情に敏感になるべきです。そして、もし私たちの行動によって他の人々を怒らせたら、将来その行動を避けたほうがいいです。

とはいえ、多くの場合、私たちは「相手が私を怒らせたい」と思わないほうがいいです。なぜならば、多くの場合、彼らは本当に私たちを怒らせたくないからです。

もしその行動を許せないなら、謙虚な態度を取りながら相手と話したほうがいいです。

私は昔のアメリカン・フットボールの選手テリー・ブラッドショーの話を読みました。

彼がプロになったとき、アメリカで人種差別の問題がまだあったため、緊張した空気がありました。

ブラッドショーはアメリカの南部で成長し、プロになる前は黒人との関係が全くありませんでした。だから、ブラッドショーはいつも黒人を「Coloreds」、つまり「色がある人」と呼びました。

ある日、黒人のチームメイトが彼と話して、「色がある人というのはどういう意味でしょうか。私は紫でしょうか。緑でしょうか。赤でしょうか。」と尋ねました。

大切なのは、その黒人の言葉ではありません。大切なのは彼の態度です。彼は「お前は馬鹿な人種差別主義者だ」という態度を取っていませんでした。

むしろ、彼はブラッドショーが本当にその表現が黒人を怒らせることを知らなかったと理解しました。そして、ブラッドショーの性格と動機を疑わずに、その問題について話しました。

けれども、この聖書の箇所で、エフライム人はまったく違いました。士師記を読んでみると、彼らはいつも怒っているようです。

8章では、彼らはギデオンに怒りました。なぜなら、ギデオンがミデヤン人と戦ったときに、エフライム人を遅れて呼んだからです。

12章でも同じようなことがありました。

エフタがアモン人と戦うときに、エフライム人の助けを頼まなかったため、彼らはエフタを批判し、彼を脅しました。「私たちはあなたの家をあなたもろとも火で焼き払う」と言いました。

ギデオンの場合、エフライム人の怒りをなだめることができました。しかし、エフタはそうしませんでした。むしろ、エフタはエフライム人と戦い、4万2千人を殺しました。

どうしてこの問題が起こったのでしょうか。おそらく誤解があったのかもしれません。

エフタは彼らに助けを頼んだと言っていますが、エフタが全イスラエルに助けを求めたにもかかわらず、何かの理由でエフライム人はそれを聞いていなかったのかもしれません。

私はエフタの行動が正しいとは言いません。ギデオンのように、彼はもっと外交的であるべきでした。

かといって、エフライム人は怒りっぽい性格のようでした。このような状況は二度目でした。

彼らがギデオンとエフタの性格や動機を疑わなければ、もっと良かったでしょう。「たぶん、彼らは私たちを怒らせたくなかったのかもしれない」と考えた方が良かったのです。

しかし、彼らはエフタの性格や動機を疑い、怒りを爆発させました。その結果、彼らはその態度のために命を失いました。

あなたはどうでしょうか。短気な方ですか。他人の行動や言葉に対してすぐに怒ることがありますか。

イエス様の使徒ヤコブの言葉を思い出しましょう。

しかし、だれでも、聞くには早く、語るにはおそく、怒るにはおそいようにしなさい。人の怒りは、神の義を実現するものではありません。(ヤコブ1:19-20)

つまり、相手の説明を早く聞き、遅く責めて、遅く怒るべきです。相手の性格が悪いと常に想定すべきではありません。相手の動機が悪いと常に想定すべきではありません。むしろ、彼らの性格と動機が良いことを想定した方が良いです。

そして、もし彼らと話さなくてはならないなら、愛を持って真理を語るべきです(エペソ4:15)。

そうしないと、エフライム人のようにトラブルが起こります。