多くの人々にとって、離婚は本当に辛いトピックです。
アメリカでは、離婚率は約50%と言われています。クリスチャンの結婚でも、離婚率はほぼ同じくらいです。
一方、日本では離婚率は比較的低いものの、徐々に上昇傾向にあります。
この箇所では、神様は二つの重要なことについて語られます。まず最初に、神様はこう言われました。
私たちはみな、ただひとりの父を持っているではないか。ただひとりの神が、私たちを創造したではないか。なぜ私たちは、互いに裏切り合い、私たちの先祖の契約を汚すのか。
ユダは裏切り、イスラエルとエルサレムの中では忌まわしいことが行なわれている。まことにユダは、主の愛された主の聖所を汚し、外国の神の娘をめとった。(マラキ書2:10-11)
エズラ記とネヘミヤ記によると、祭司たちと他の指導者たちまでもが外国人と結婚し始めました。
では、なぜそれが大きな問題だったのでしょうか。それは、その外国人が再びイスラエル人を偶像礼拝へと導いていたからです。
偶像礼拝の結果、以前イスラエル人はバビロンに追放されるという辛い歴史を経験しました。
ネヘミヤはその状況を目の当たりにして、激しい怒りを覚えました。そして、イスラエル人を厳しく叱責しました。
イスラエルの王ソロモンは、このことによって罪を犯したではないか。多くの国々のうちで彼のような王はいなかった。
彼は神に愛され、神は彼をイスラエル全土を治める王としたのに、外国の女たちが彼に罪を犯させてしまった。(ネヘミヤ記13:26)
ネヘミヤのポイントは何だったのでしょうか。
それは、神様に従わない人々の影響によって、たとえ強い信仰を持つ者であっても神様に不実になる可能性があるということでした。
だからこそ、クリスチャンがノンクリスチャンと結婚することは非常に危険なのです。そのため、神様はイスラエルの民に偶像礼拝をしている人々と結婚することを禁じられました。
しかし、その結婚に関してはさらに深刻な問題がありました。そのことについて、マラキはこう言いました。
あなたがたはもう一つのことをしている。あなたがたは、涙と、悲鳴と、嘆きで主の祭壇をおおっている。主がもうささげ物を顧みず、あなたがたの手から、それを喜んで受け取らないからだ。
「なぜなのか」とあなたがたは言う。
それは主が、あなたとあなたの若い時の妻との証人であり、あなたがその妻を裏切ったからだ。彼女はあなたの伴侶であり、あなたの契約の妻であるのに。(マラキ書2:13-14)
イスラエル人は、「どうして神様は私たちに反対するのだろうか。どうして神様は私たちの捧げ物を喜んで受け取らないのだろうか」と疑問に思いました。
神様はその理由をはっきりと説明されました。
それは、彼らが偶像礼拝をする人々と結婚しただけでなく、そのために、自分の妻を裏切り離婚してしまったからです。
しかし、妻との誓いを破る時、彼らは神様も裏切ることになったのです。なぜなら、彼らは神様の前でその誓いを立てたからです。そのため、神様は「私はあなたとあなたの妻との証人だ」と言われました。
また、神様はこう言われました。「私が結婚を作りました。あなたが結婚した時、私はあなたとあなたの妻を一体に造りました。だから、夫と妻は互いに属し合い、そして神様にも属します。」
ヘブル語での15節の意味は少し複雑です。英語の翻訳をいくつか比較すると、さまざまな解釈が見られます。
おそらく日本訳での理解は次のようになるでしょう。神様はアダムとエバを造られた時、結婚によって彼らを一体にされました。(創世記2:24)
その一体の中に神様の霊が宿っていました。そして、彼らが望んでいたのは、また神様が望んでいたのは、「神の子孫」でした。
アダムとエバの希望は、彼らの子孫を通して救い主が来ることでした。(創世記3:15)だから、彼らは神様に従う子供たちを望んでいました。
さらに、神様の計画によれば、親たちを通して子供たちは神様がどのような方であるかを知り、どうやって神様と強い関係を築くことができるかを学ぶのです。
しかし、離婚は子供にとても悪い影響を与えます。離婚は子供の結婚観や神様に対する考え方を歪めてしまいます。
神様はご自身を私たちの天の父として示されます。けれども、離婚の場合、多くの子供たちはそれを正しく理解することができません。なぜなら、彼らは自分の父親とほとんど会うことができないからです。
そのため、「神様は私たちの天の父だ」と聞いた時、悪いイメージを抱いてしまいます。彼らは「神様は約束を守らない。私が神様を必要とする時、神様は決してそこにいない」と感じるのです。
そして、神様は離婚についてご自身の感情を明確に語られます。
「わたしは、離婚を憎む」とイスラエルの神、主は仰せられる。(16)
新改訳聖書において、次の言葉はこのように訳されています
「わたしは、暴力でその[夫の?]着物をおおう」と万軍の主は仰せられる。(16b)
その翻訳は、少しわかりにくいかもしれません。けれども、おそらく、その意図するところは、神様がその夫を裁くことだということでしょう。
一方、口語訳は英語の翻訳により近いものとなっています。
(わたしは、)しえたげ(つまり、虐げ/暴力)をもってその衣をおおう人を憎むと、万軍の主は言われる。(16b)
どの翻訳においても、神様の要点は非常に明確であると言えます。神様は離婚を憎まれます。姦淫を憎まれます。妻への虐待を憎まれます。そして、妻を裏切ることをも憎まれます。
興味深い点として、神様は妻ではなく夫を責められることがあります。おそらく、その理由の一つは、その時代において夫だけが離婚を行う権利を持っていたからでしょう。
けれども、もう一つ別の理由として考えられるのは、神様が結婚を守る主な責任を夫に託しておられるということです。聖書を通じて、この原則を見いだすことができます。ペテロは次のように書きました。
同じように、夫たちよ。妻が女性であって、自分よりも弱い器だということをわきまえて妻とともに生活し、いのちの恵みをともに受け継ぐ者として尊敬しなさい。
それは、あなたがたの祈りが妨げられないためです。(第一ペテロ2:16)
マラキの時代、夫たちは妻を離婚したり、妻を虐待したりしていた可能性があります。そのため、神様は彼らを厳しく叱責されました。
あなた自身はいかがでしょうか。あなたは妻を裏切るような行為をしていませんか。また、あなたは夫を裏切るような行動を取っていませんか。
私たちの伴侶に忠実でいましょう。そして、私たちを結び合わせてくださる神様に誠実に歩み続けましょう。