私たちの父祖の神は、あなたをお選びになりました。あなたがみこころを知り、義なる方を見、その方の口から御声を聞くようになるためです。
あなたはその方のために、すべての人に対して、見聞きしたことを証しする証人となるのです。(使徒の働き22:14-15)
アナニアはパウロに、「神様はあなたをお選びになりました」と言いました。
原語では、「選ぶ」という言葉には、「精選する」というニュアンスがあります。
神様はパウロを精選されました。何のためでしょうか。
神様のみこころを知るためです。イエス様を見るためです。イエス様の御声を聞くためです。そして、イエス様の証人となるためです。
しかし、その言葉はすべてのクリスチャンに当てはまります。
神様はあなたを精選されました。神様のみこころを知るためです。イエス様を見るためです。イエス様の御声を聞くためです。
「でも、私は神様のみこころを知らない。それに、イエス様を見たこともない。イエス様の御声を聞いたこともない。」
けれども、あなたがクリスチャンであるならば、そのすべてをすでに経験しているはずです。
あなたは、悔い改めて神様に従うべきだという神のみこころが、少しずつわかってきました。また、神様があなたを御自分の子どもとすることを望んでおられることも、わかってきました。
そして、神様の御言葉を読むたびに、あなたは神様のみこころをさらに深く知ることができるようになります。
自分の目でイエス様を見たことがないし、自分の耳でイエス様の御声を聞いたことがないかもしれません。でも、神様はあなたの心の中で働かれ、あなたが神様を信じるようになりました。
そして、ある日、私たちは自分の目でイエス様の御顔を見るのです。(第一ヨハネ3:2)
しかし、二つのことを覚えておくべきです。
普通、人が精選される理由は、その人が特別な存在であり、特別な資格を持っているからです。でも、それは神様が私たちを選ばれた理由ではありません。
神様の恵みだけによって、私たちは精選されたのです。この世が造られる前から、神様は私たちを知っておられました。私たちの弱さも、罪も、失敗も、すべてをあらかじめ知っておられました。
それでも、神様はこう言われました。「あなたを精選する。」
もう一つのことを覚えておきましょう。神様が私たちを精選された理由は、私たちがただ神様との関係を楽しむためだけではありません。
もちろん、神様は私たちと親しい関係を望んでおられます。しかし、パウロのように、神様は私たちをご自分の証人として精選されたのです。私たちは、神様の福音をこの死にかけている世界に伝えるべきです。
自分のために生きるのではなく、あなたのために死んで復活されたイエス様のために生きるために、あなたは精選されたのです。(第二コリント5:15)
少しおすすめがあります。エペソ人への手紙1:3-14と、第二コリント5:14-21を読んでみてください。
その言葉を心に深く刻んでください。これらの箇所で、パウロはアナニアの言葉を具体的に説明しています。
パウロが悟ったのは、アナニアの言葉がパウロ一人のためではなく、すべてのクリスチャンのためであるということです。
私たちは神様に精選されました。それは、本当に驚くべき真理です。
