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サムエル記第二

復讐の感情に負ける危険

サムエル記第二17章

聖書で、アヒトフェルはあまり知られていない人物です。この話を読み返すまで、私もアヒトフェルのことをあまり覚えていませんでした。

いずれにせよ、以前言ったように、彼はダビデの議官であり、バテ・シェバのお祖父さんでした。つまり、ダビデはアヒトフェルの孫と姦淫を犯し、バテ・シェバの夫を殺しました。

もし、なぜアヒトフェルがダビデを裏切ったのか知りたいなら、それが彼の動機であった可能性が高いと思われます。

ダビデの行動は、アヒトフェルの家名を汚したのです。

そのため、アブシャロムがアヒトフェルを味方に勧誘した時、アヒトフェルは全くためらわなかったのではないかと思います。

アヒトフェルの最初の助言は何だったのでしょうか。

それはイスラエルの人々の前で、アブシャロムがダビデのそばめたちと関係を持つことでした。

おそらくアヒトフェルは、それがこの場合の正義だと考えたのかもしれません。

けれども、それだけではなく、アヒトフェルのアブシャロムに対する戦略の助言を見ると、彼の感情がより鮮明に見えてきます。

私に一万二千人を選ばせてください。私は今夜、ダビデのあとを追って出発し、

彼を襲います。ダビデは疲れて気力を失っているでしょう。私が、彼を恐れさせれば、彼といっしょにいるすべての民は逃げましょう。私は王だけを打ち殺します。

私はすべての民をあなたのもとに連れ戻します。すべての者が帰って来るとき、あなたが求めているのはただひとりだけですから、民はみな、穏やかになるでしょう。(サムエル記第二17:1-3)

彼の言葉をよく見てください。

に一万二千人を選ばせてください。は今夜、ダビデの後を追って出発し、彼を襲います…は王を打ち殺します。」

アヒトフェルは復讐を求め、自分自身がその戦いを指揮し、ダビデを自らの手で殺すことを望んでいました。

しかし、それは実現しませんでした。

フシャイはアブシャロムに「私はあなたに仕えたい」と言いましたが、実際にはダビデの友人であり、ダビデのためにスパイとして活動していました。

フシャイはアブシャロムに別の助言を与え、アブシャロムはアヒトフェルの助言を捨てて、フシャイの助言に従いました。そしてフシャイは、その情報をダビデに送ったのです。

アヒトフェルはその状況を目にして、アブシャロムの計画が失敗することを悟り、自分の首をくくって命を絶ちました。

私たちは復讐の感情に負けると、どのような結果を招くでしょうか。

1.私たちは神様が与えてくださった恵みを忘れてしまいます。そして、神様が他者に恵みを与えることを恨むようになります。

アヒトフェルの怒りは理解できます。ダビデは確かにひどい罪を犯しました。

しかし、アヒトフェルが忘れていたのは、彼自身も神様の恵みを必要としていたということです。彼自身も罪を犯していたのです。

このことを理解できなかったために、彼はダビデを許すことができなかったのです。

2.私たちは愚かな選択をすることがあります。

アヒトフェルが実際にその戦いをリードするつもりだったのか、私は分かりません。彼は当時、60代から70代だった可能性が高いと思います。

彼がその戦いを指揮した場合、生き延びることができると本当に思ったでしょうか。けれども、彼は復讐を求めたため、そのリスクを取ろうとしたのです。

3.結局、復讐心は私たち自身を滅ぼします。

たとえ死に至らなくても、その感情は私たちから平和と喜びを奪います。

私たちはその痛みに焦点を当てるようになり、人生の良いことを見ることができなくなります。

そして、神様が私たちのために用意してくださっている良い計画を見ることもできなくなります。

あなたはどうですか。傷つけられたことがあるでしょうか。

その傷を手放しましょう。苦々しい思いを手放しましょう。復讐心を手放しましょう。

そうしなければ、最終的に滅びるのはあなた自身です。

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