英語では、「Money makes the world go round」ということわざがあります。つまり、「金は天下の回りもの。」ということです。
お金がないと、私たちの社会は動きません。
しかし、詩篇49篇では、詩人はもっと大切な真理を教えます。「お金で買えない物もあります。」
詩人はこう書きました。
人は自分の兄弟をも買い戻すことはできない。
自分の身代金を神に払うことはできない。――たましいの贖いしろは、高価であり、永久にあきらめなくてはならない――人はとこしえまでも生きながらえるであろうか。墓を見ないであろうか。(詩篇49:7-9)
言い換えれば、お金で永遠の命を買うことはできません。私たち皆は、お金持ちでも貧乏な人でも、賢い人でも愚か者でも、強い人でも弱い人でも、いつか死にます。そして、死ぬと、貯まったお金を天国に(または地獄に)持って行けません。
だから、私たちのお金では天国に入ることはできません。「天国への切符」を買うことはできません。
なぜなら、私たちの罪によって、神様に対する負債があるからです。けれども、この世界のお金のすべてを持って行っても、私たちの負債を支払うことはできません。
神様だけが、その代価を支払うことができます。だから、神様自身が人間としてこの世に来て、私たちの負債を支払ってくださいました。しかし、お金を使わずに、十字架で自分の血を流されました。
びっくりするのは、この詩人がイエス様について全然知らなかったのに、彼がその真理を知っていたということです。彼はこう書きました。
しかし神は私のたましいをよみの手から買い戻される。神が私を受け入れてくださるからだ。(15)
イエス様が生まれる何百年も前に、神様が私たちを贖なうので、私たちが永遠に神様と共にいる確信が詩人にはありました。だから、彼はこう書いた。
恐れるな。人が富を得ても、その人の家の栄誉が増し加わっても。
人は、死ぬとき、何一つ持って行くことができず、その栄誉も彼に従って下っては行かないのだ。
彼が生きている間、自分を祝福できても、また、あなたが幸いな暮らしをしているために、人々があなたをほめたたえても。
あなたは、自分の先祖の世代に行き、彼らは決して光を見ないであろう。(16-19)
あなたはどうですか。金持ちをねたんでいるでしょうか。あなたは富を求めているでしょうか。もしくは、あなたにはお金がたくさんあるけど、まだ満足していないでしょうか。もっともっとお金を儲けたいでしょうか。
詩人の言葉を覚えておきましょう。
人はその栄華の中にあっても、悟りがなければ、滅びうせる獣に等しい。(20)
お金や富を持つことは悪いことではありません。この世では、また神様の国のために、私たちはお金でたくさんの良いことができます。
けれども、お金は一番大切なものではありません。もっと大切なものがあります。
だから覚えておきましょう。きっと、お金で買えない物があります。
