ゼデキヤ王がユダ王国の最後の王であった時、ユダ王国の没落は近づいていました。その時、エレミヤはユダと周辺の国々に厳しいメッセージを伝えました。
それは、「バビロンに降伏しなさい。そうすれば生きることができます。そうしなければ死ぬことになります。」ということでした。
ユダの預言者たちと周辺の国々の預言者たちは、彼らの王たちにこう言いました。
「バビロンについて心配しないでください。あなたがたは彼らに決して仕えることはありません。」
けれども、エレミヤはその預言者たちについてこう言いました。
彼らは、あなたがたに偽りを預言しているからだ。それで、あなたがたは、あなたがたの土地から遠くに移され、わたしはあなたがたを追い散らして、あなたがたが滅びるようにする。(エレミヤ書27:10)
その時、偽の預言者ハナヌヤは、エレミヤの言葉に反対しました。彼はこう言いました。
イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。わたしは、バビロンの王のくびきを打ち砕く。
二年のうちに、わたしは、バビロンの王ネブカデネザルがこの所から取って、バビロンに運んだ主の宮のすべての器をこの所に帰らせる。
バビロンに行ったエホヤキムの子、ユダの王エコヌヤと、ユダのすべての捕囚の民も、わたしはこの所に帰らせる。――主の御告げ――わたしがバビロンの王のくびきを打ち砕くからだ。(エレミヤ書28:2ー4)
エレミヤはそれを聞き、こう答えました。
アーメン。そのとおりに主がしてくださるように。あなたが預言したことばを主が成就させ、主の宮の器と、すべての捕囚の民がバビロンからこの所に帰って来るように。
しかし、私があなたの耳と、すべての民の耳に語っているこのことばを聞きなさい。
昔から、私と、あなたの先に出た預言者たちは、多くの国と大きな王国について、戦いとわざわいと疫病とを預言した。
平安を預言する預言者については、その預言者のことばが成就して初めて、ほんとうに主が遣わされた預言者だ、と知られるのだ。(エレミヤ書28:6ー9)
エレミヤは何を言っているでしょうか。それは、私たちが平和ばかりを伝える預言者たちに注意しなければならないということです。彼らはいつもこのように言います。
「もちろん神様は、あなたの賛美を聞いて喜んでおられる。あなたの人生を見て、とても嬉しく思っておられる。」
けれども、彼らは悔い改めの必要について全く話しません。
29章では、シェマヤという人が祭司たちにこう言いました。
「どうしてエレミヤを責めないのでしょうか。彼は狂った人です。彼は狂ったことを言っています。」
しかし、神様はハナヌヤとシェマヤを裁かれ、彼らは死にました。
時々、人々は主の代表として話しますが、ただ自分の感情から話すことがあります。感情は良いことですが、感情から話す人がいつも神様のメッセージを伝えているわけではありません。
神様は時に預言者を通して私たちを励ましてくださいます。けれども、私たちが罪に落ちたときには、真の預言者は神様の祝福を私たちに伝えません。むしろ、真の預言者は悔い改めのメッセージを伝えます。
エレミヤもそのようにしました。
あなたは神様の代表として話す人を見分けることができるでしょうか。「神様はこう言います」と言われても、その言葉が神様からのものであるとは限りません。
私の言葉を誤解しないでください。神様の言葉を忠実に伝える人もいます。
そして、パウロはこう言いました。
御霊を消してはなりません。預言をないがしろにしてはいけません。(第一タサロニケ5:19ー20)
とはいえ、その後で、パウロはこう言いました。
しかし、すべてのことを見分けて、ほんとうに良いものを堅く守りなさい。(第一テサロニケ5:21)
あなたはどうでしょうか。あなたが聞くことを見分けることができるでしょうか。
